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書 名若きマルクス〔改訂版〕
作 者ルカーチ(G)/平井俊彦訳
出版社ミネルヴァ書房
シリーズ社会科学選書-012

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【抄・序】


【目次】
pp1…日本版への序文(ルカーチ)
pp3…改訂版によせて(平井俊彦)
pp15…はんれい

p1…まえがき
p7…1.学位論文
p24…2.『ライン新聞』
p46…3.ヘーゲル国家・法哲学の批判
p81…4.革命的民主主義からプロレタリヤ社会主義へ
p99…5.『独仏年誌』
p130…6.『経済学・哲学草稿』

p166…訳注
p183…「若きマルクス」に関する外国の研究文献
p187…訳者あとがき

【本文】
p69
 さらに、ヘーゲルの国家哲学は、公衆の意見を軽蔑するとともに、官僚制には過大な役割をみとめているのだが、この役割を批判しているマルクスの言葉も、うえに述べたのとおなじ線にそっている。すなわち、マルクスは次のようにのべている。「ヘーゲルに特徴的なことには、かれは国家精神や人倫的精神や国家意識に極めて大きい尊敬を払いながらも、それらが現実的、経験的な姿であらわれると、それをまったく軽蔑するのである。これが神秘主義の謎なのだ。ヘーゲルは幻想的な抽象化のために、知識の一つのヒエラルキーにすぎない官僚制という不適切な形式の中に国家意識をふたたび見つけだし、そして、無批判的に、この不適切な存在をば現実的存在として完全なものだとしたのであり、またこのような神秘的な抽象化のために、なんらとんちゃくすることなく、現実的・経験的な国家精神である公衆の意識は、『多数者の思想と見解』との雑曲にすぎない、とのべているのである。この抽象によって、官僚制には非本質的な本質があたえられ、真実の本質には現象というふさわしからぬ形式があたえられるのである。ヘーゲルは官僚制を理念的なるものとし、そして公衆の意識を経験的なものとする。」

【後記・他・関連書】


【類本】
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